第2章

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今から、5年前 母が亡くなった。 俺は高2。ハルは、まだ小5だった。 ハルに淋しい思いをさせないように…… ハルが不自由なく過ごせるように…… ハルが頑張れるように……そんな風に過ごしてきた。 その1年9ヶ月後 ハルは小学校の卒業式を迎えたんだ。 俺が高校を卒業した数日後、お風呂上がりのパジャマ姿でハルは俺の部屋にやってきた。 「……なっちゃん……これ……」 学校からのお便りと思われる紙を俺に渡すハル。 受け取り見てみるとそこには【卒業式の御案内】と書かれていた。 卒業式の日程、式進行などが書かれてあり……下の方には、出席者の届け出用紙がついてあった。 父は、病院に勤務しているため夜勤もある。そのため、 学校からのお便りは父より俺に渡すようになっていたハル。 「出席者の届け出の提出は……明日じゃなくても大丈夫だな。父さんに渡しとく」 そう言った。
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