第2章

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洗面所からタオルを持ち、部屋に戻った。 時折、鼻をすすりながらも眠っているハル。 タオルでそっと目の周りや鼻を拭ってやった。 卒業式の日、ハルは俺に何を言うんだろう。 “ごはんを作ってくれてありがとう”か?? “朝、起こしてくれてありがとう”か?? 眠っているハルの顔を眺めながら、いろいろと想像した。 母が亡くなってから、いつの間にか母がやっていた家事をやるようになった俺。 もちろん、フユもハルもお手伝いはしてくれているが………自慢じゃないけど、料理の腕も随分あがった。 フユの毎日のお弁当だって作ってるし、ハルの遠足のお弁当の時はネットで調べてハルの好きなキャラクターのキャラ弁なるものまで作った俺。 あんときのハルの嬉しそうな顔が思い出され、顔が綻んだ。
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