第2章

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「全然いいのよ~、そんなこと。私だって、まきちゃんには ずいぶんお世話になったんだから……」 そう言いながら、口をつぐんだアヤちゃんのお母さん。 まきちゃん………母の名前だ。 無言で頷き、卒業生の名簿に目を向けた。 「……お兄ちゃんが来てくれて、ハルちゃんも喜ぶわね」 明るい声を出し、アヤちゃんのお母さんは話を変えてくれた。 「ハルにお願いされたら……イヤとは言えないっす」 俺も笑って、そう答えた。
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