第2章

22/23
前へ
/1062ページ
次へ
あの日から、俺はハルの学校行事には なるべく出席するようにした。 ハルの中学校の入学式、つい1ヶ月ほど前に行われた卒業式。 ハルの喜ぶ顔見たさに………そして、母さんが見るべきはずだったハルの成長を見るために。 3年前のことを思い出しながら、俺は和室の仏壇の前に座っていた。 「母さん、ハルも高校生だよ」 そんな報告をしながら。 「ナツ兄……おはよ………ふぁぁぁ」 大きな欠伸が聞こえ、振り向くとフユが寝癖のついた頭で立っていた。
/1062ページ

最初のコメントを投稿しよう!

412人が本棚に入れています
本棚に追加