第3章

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ここが何処なのか、まだ校舎内を把握していない私には分からない。 ただ、室内ではない中庭のようなところまできてようやく立ち止まった前を歩いていた2年生達。 くるりと振り返り、私に言った。 「アキ先輩に近付くのやめてくれる!?」 「えっ?」 いきなりのことに頭が働かない。 「だーかーらー、もう2度とアキ先輩と会わないでくれる!?」 「……それは………出来ない……です。だって………」 「何やってんの??」 話している途中で私の後ろから声がした。 「!!!!!!!!」 私の後ろを見て、目を見開いた2年生女子。 「……俺……アキ先輩に言っちゃうよ!?」 私は振り返り………“受付さん”だったことを理解した。 そして、2年生女子を向き直し、話の続きを口にしようとしたが 目に写ったのは、2年生女子の後ろ姿だった。 「大丈夫??」
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