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――それからしばらくたって、たまたま一人で買い物に出かけた時のことだった。
道を歩いていると、向こうから見覚えのある人影が歩いて来た。
背が高くて、痩せてて、髪がちょっと長めで……。
もし学校でイケメンコンテストみたいなのがあれば、きっと誰も文句なしの一位になるだろう人。
森山充紀先輩。
紅花の彼氏だ。
そんな有名人が歩いていれば、直接話したことのない私だってすぐに分かる。
紅花、こんな人と付き合ってるなんて……と思わず見惚れて、気付いたのは少し経ってからだった。
森山先輩が誰かと並んで話をしながら歩いていると。
その“誰か”を見た私は、言葉も失い息を飲んだ。
そんな……
そんなつもりじゃなかったのに……
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