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僕の名前は村上利貴。ごく普通の小学四年生だ。
そんな僕の悩みは、幽霊や変な物がみえること。
その日も僕は幽霊から逃げていると、頭の上に何か落ちて来た。
「きゃああああ!!!」
「うごふ!?」
僕は、思わずうずくまり頭を抱えた。
「あ、頭が割れる!!」
べしゃ
「もおー、いたあい」
頭を抱えた衝撃で、頭上に落ちて来たものが更に地面に落ちる。
「なに、ジロジロ見てんのよ。」
顔を真っ赤にさせながら、立ち上がったものは………………………手乗りサイズの、天使だった。
「えっと、なんか、ごめん。」
「あんた、落ち着いているのね」
「変なものを見るのは慣れているから」
少し、目をそらしながら答えると天使は翼で浮き上がり、僕の頬を思いっきり掴んだ。
「出会ってそうそう、変なもの認定ってどういう事!!」
「いひゃい、いひゃい。ごうぇんなはい」
しばらく、頬を掴み続けた天使は自分の手を見つめた。
「あの、どうしたの?」
「あなた、すごい力を感じるわ。名前は?」
唐突に、名前を聞かれ僕は少し面食らう。
「えっと、僕の名前は村上利貴。ごく普通の小学四年生だよ」
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