目覚め

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「ふーん。普通、ね。じゃあ、私の名前はルリよ。天界から迷える霊を助ける為に来たの。よろしく」 「えっと、うん。よろしく」 しどろもどろになりながら、答えた僕にルリはにっこりと笑って近づいた。 「ちゅっ」 「わわっ!!!何するんだよ!!」 唐突に頬にキスをしてきた。更にルリは笑みを深めて、 「ふふっこれであんたは、四大元素のどれか二つを使えるわよ。その力で迷える霊達を天界に連れて行ってあげて」 「ええ!!何で僕がそんなことしなくちゃいけないんだよ!!」 「何でって私が決めたからよ。元々、人間界で力のある人を見つけなきゃいけなかったし。」 「まさかの、強制参加」 僕は、うなだれ地面に足をついた。 「ね、お願い。3ヶ月だけだから」 ルリは、きゅるんとした目で、僕を見つめる。 「3ヶ月?」 「そう、私が人間界にいられるのは、3ヶ月だけなの。だから、お願い」 (あ、う。そんな目で見られると……) 正直、ルリはかなりかわいい。 大きな瑠璃色の瞳に、同色のサラサラしていそうな髪。 「さ、3ヶ月だけなら……」 「本当?ありがとう!!」 そう言って、ルリは本当に可愛い仕草で喜んだ。
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