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いつものこの時間。いつものこの場所。
いつものホットミルク。いつものクロワッサン。
いつものを続けるからこそ芽生える親近感。
いつものを続けるからこそ生まれる距離感。
僕はあの人を待っています。
あの道の、あの信号のところで、
一人のおばあちゃんを助けた、あの人のことを待ってます。
僕は、とあるカフェで働く店員です、バイト男子であります。
大通り沿いにあるコーヒーがおいしいとの口コミにより最近人気になりつつあるお店です。
僕的にはクランベリージュースがおすすめなんです。
でも、そんなのお構いなしにみんなコーヒーを飲むんでよね。
当たり前なんですけどね、いいんです、僕バイトだし。
そんな僕はバイトを初めてもうすぐ3年目になりますが、今だに笑顔をもう少しと店長に注意されます。
写真とかも苦手だし、だからって変顔できるようなスペックもないわけで。
大学に行ったら笑顔の講義とかあるのかな。専門専門学校とかでもいいのかな。大学とかそんないかにもリア充みたいな学生生活みたいなの僕にはとても無理だし、高校卒業してそのままバイト継続して今に至ります。
頭、良い子にうまれたかったです。
そんな平凡な僕に、ちょっとだけ変化がありました。
僕の生活にはきっとそんなこと、起きるなんて思わなかったことで。
今からハードルを少し上げておきます。
僕にとって、これは事件なんですから。
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