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たった1年真面目になった(受験生だったからだけど)からって人間そうそう変われるものじゃない。
受験が終わり春休みに入ってからというもの、高校からの課題以外は一切勉強をせず私は日々ゲームに明け暮れた
結果。
入学式当日だというのに両手にゲーム機を持ち、そこらじゅうにはカップラーメンやらのゴミが散乱。すっかり元の居心地の良い部屋に戻っていた。
ゲーム画面にはちょうどボーナスタイム突入中である、いわゆる≪乙ゲー≫の絵面が広がっている。
「こらーっ!さっさと支度しなさい!」
鬼の形相で部屋に飛び込んできた母に
圧倒され私はそそくさと部屋を出た。
「ひぇー、こわいこわい」
長い間、放置していたせいで伸びきった前髪を横に流しピンで留めたら、ご飯を食べ家を出た。
「いってきまーす」
春風がそよそよ吹いている
不思議と学校生活への不安はなく、まるで新しいゲームをやり始める時のような
ワクワク感で心がいっぱいだった。
「がんばるぞーっ!」
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