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「それなら、1係の小池に聞いたら?元SEだからシステムに詳しいよ。」
いきなり、彼の名前が出てドキッとした。
「片桐さん、小池さんと親しいんですか?」
「ああ、同年代だし。あいつの方が一年後に入社しているけど、同じ課内でやり取りすることも多かったから。たまに飲みに行ったりしてるよ。」
(そうなんだ・・・)
動悸が治まらない胸を無理やり落ち着かせながら、努めて冷静に言葉を紡ぎ出す。
「小池さん、親切そうな人なので、今度聞いてみます。」
「そうするといいよ。藤田さんみたいな人なら大歓迎だろうし。」
片桐さんはそう言うと、赤ワインを飲みながら、牛ロースのポワレを一切れ、口に運んだ。
(どういう意味なんだろ。それにしても美味しそう・・・でもダイエット中だし、私はこっちかな)
鯛のカルパッチョに箸をのばす。グレープフルーツソースの酸味で下が少し痺れた。
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