16人が本棚に入れています
本棚に追加
「小池さん、キリがよければ、ランチでも食べに行きません?休憩まだでしょう。」
「ああ、そうしましょうか。私も一通り終えたんで、片付けてきます。ちょっと待っていて下さいね。」
(うわあ、誘っちゃった。OKされちゃった。)
ちょっと積極的だったかな、と思いつつ、もっとこの人とお話したいという気持ちは止められなかった。
慌ててトイレにダッシュし、身なりを整える。30歳だが、肌の白さには自信があるので、油取り紙で顔を抑え、リップを塗りなおす。休日は肌を休ませるために化粧はしないのがモットーのため、例え気になる人と一緒でもほぼすっぴんに近い状態だ。
「これでよしっと。」
自席に戻り、黒のミニリュックを手に取ると、帰りの準備が終わったらしい小池さんの姿が見えた。
最初のコメントを投稿しよう!