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永遠なんて不吉な言葉。いつ覚えてしまったのだろう。ボクにはぜんぜん関係のないできごとなのに。
なにもかも短くなってしまうよ。夜と朝のくりかえしも、一年も一生も。地球の神話やSFや、宇宙でいちばん古い星がささやく抒情詩までも。
懸命に暮らしてるのに、息をしてるだけで減ってゆく未来や、増えるだけの過去がある。すくなくとも、どんなに短くても明日がある。永遠のまえで縮こまる今日がある。バカらしくなりたくないから、思いきって深呼吸する午前零時一瞬前。言葉だけの永遠を、ゆすってゆすって散らす猿。
『永遠なんていらないから猿』
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