日常
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小さな庭の木陰にしゃがんで、草をむしりながら馨は言った。 「流行さん、このおうち、よく来られるんですか?」 「はい。 いろいろ雑用を頼まれるので」 自分のような人間には、いい小遣い稼ぎになるのだと流行は言った。 「そうですか。 じゃあいいです」 虫の音を聞きながら、長閑に草むしりを続けていたが、しばらくして、流行が言う。 「……じゃあいいですって何が?」
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