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「明け方、疲れる夢を見たんです。
自分がこう、狭い空間の中で寝てる夢です。
スーツケースの中じゃないですよ」
お前だと笑えないな、その例え、と思いながら、八代は聞いていた。
「坂の上に、見たこともない小さな雑貨屋があって。
どうやら、僕はその片隅で寝ているようなんです。
物に挟まれて。
濃い色の藤の籠があって、足が伸ばせない。
苦しいな、と思って目を覚ましました。
そしたら、本当に部屋の狭いところに挟まって寝てたんですよ」
夢って、そのときの現実を反映しているものなのかもしれませんね、と流行にしてはうまくまとめる。
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