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今も、誰も居ないあの部屋に、霊は現れているのだろうか。
次に入る住人が見えない人間であることを祈る。
そう思いながらも、自分は霊が見えるようになりたいと願っていた。
奏や馨のように、霊が見えるようになりたい。
そして、呪われたい。
それで楽になれるとも思わないけれど。
「せんせー」
いきなり目の前にあの顔が現れ、うわっ、と八代はパソコンを閉じた。
思わず、画面に、
『呪われたい』
と打っていたからだ。
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