日常

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 やっぱり、こんな半端な位置に居てはいけない気がしてきた。  何処か遠くへ行こうか。  誰も私を知らないところ。  それはそれで楽しいかもしれない。  何をするにも縛りがなくて。  でも、やっぱり、ちょっと淋しいかな、と思う。  ぱん  ぱん  頭の中で、もう一度、乾いた音が鳴った。  いつか聞いた銃声のように。
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