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ちょっとの優越感と、申し訳ないような気持ち。
ずっとふわふわと定住する場所がないまま生きてきた。
それを気楽だと思う反面、落ち着かない感じもしていた。
怪しい戸籍を買って、定職を見つけるかな。
加藤の、咲田馨はまだ死んでない、という言葉を思い出す。
そりゃそうか。
私の死体は上がってないし。
失踪して、まだ七年、経っていない。
というか、私の場合、誰かが七年経ったから、咲田馨は死んだことにしてください、と訴え出てくれる人も居ないしな、と思った。
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