日常

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 馨の横を如何にもキャリアウーマン風の美女が歩いていく。  それを立ち上がって見送る男。 「……兼平さん」  いつまでもその美女を視線で追っている兼平の目が馨にようやく向いた。 「……なにやってんの、君」 と言い出す。  いやあの、貴方がなにやってんのですよ、と思っていると、兼平は溜息をついて、すとん、と椅子に腰を下ろした。
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