日常

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   依頼もされてないのに、首を突っ込みたいのなら、警察に行け、とよく八代は言うが。  警察こそ、犯罪の証拠がなければ動かないと思うのだが。  店長の夢の話をしてみたが、案の定、兼平は、 「それはただの夢でしょう」 と言い出した。  特に考えてみる気もないようだった。 「いやいやいや、兼平さん。  たぶん、そうなんでしょうけど。  なんかこう、気になりません?」 と訊くと、 「気になりません」 と言われる。  ほら見ろ、と言う八代の声が聞こえる気がした。  暇なのはお前だけだ、と。
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