messeage1 何れも求めようとも 月夜には敵わない

9/11
前へ
/23ページ
次へ
「私が初めての助手席、座っちゃっていいの?彼女は?」 ってそしたらきき、 「あー?お前がいいんだよ……ゴニョゴニョ。彼女は別れたから。」 運転中だったから、こっちは見てくれなかったケド、すごく照れた顔したの見ちゃって、それにやられちゃったよ。 ききの綺麗になびく髪、ハンドルを握る大きな手、いつも憎まれ口ばっか叩いてる口… あんな大人のきき見てたら、自分の気持ち抑えきれなかった。 ききに触られたい、この腕で抱きしめてほしい、あの唇でkissしてほしい…って…きき、あなたの事が大好きです。 小さい頃からずっと。 近すぎて、気づくのが遅くなったけど…。 同じ気持ちなら、つき合ってほしいです。 もし違うなら普段と変わらず接してほしい…私、欲張りだから、 恋愛じゃなくても幼なじみとしてでも、ずっとそばにいたい。 これは私の最後の願いです。 部屋の窓を開けて返事を下さい。 いつもありがとう、この言葉も ‘ 最後 ’ になるかもしれないからもう一度言わせて…大好き、きき。 あんなより 私は自分の部屋で窓をジーッと見つめて、待っていた。 「こんなに自分の部屋にいる事が、こんなにドキドキすると思わなかったよ。ドクンドクン、ドクン。」 するとカラカラと向かいの窓が開く。 「あんな…。」 私を呼ぶ声で真っ赤なってる気がして、顔が見られるのが、恥ずかしくて、自室の電気をパチッと消した。 「きき…。」 「ボソボソ…(好きだ)。こっちにこいよ。」 「イヤだよ、あの頃みたいに、窓渡りなんかもうできないよ…。」 「ああそう、じゃあ俺が行く。」 フワッと、こっち側にききが舞い降りてきた。 するとききは、 「やっと、やっと捕まえた。」 そう言って私をギュッと力いっぱい抱きしめた。 『ヤバイ、めちゃくちゃドキドキするんですけどーーーっ。』 私はまともでいられなかった…だから照れ隠しに、口を開いた。 「さっきなんて言ったの?」 ききは呆れ顏で、 「聞こえなかったのかよボソ…。バーカ、気づくのがオセーって言ったんだよ。」 「バカですってー!?これでも私、必死で…ゴニョゴニョ…。」 なんか言葉にならなかった。 「ききは私の事どう思ってるのよ?」 「こんなに意思表示してんのにワカンねぇのかよ?」
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加