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「ツンデレちゃんは、本音を聞きたい意外は、きみかちゃんに何を伝えたいの?」
「あのね……。」
俺達は、今までの行動が嘘のように真剣に打ち合わせをした。
「じゃあ、謝礼は10万で…。」
「…うっ うん。」
「どうかしたのか?」
「あんた…じゃなくてゆうすけは、親から自立してお金稼いでいるのに私は、ホイホイ親のお金を使って…
って別にあんたの事、見直したわけじゃ…ないんだからねっ。」
最後の決めゼリフに行き詰りながら、小さな声で言った。
「ガキなんだからそんな事気にすんな、せいぜいスネは囓れる(かじれる)時に囓っとけよー。
大人になったら返しゃあいいんだからよ。ニコッ。」
小生意気で、小さな女の子は、友の為にここまで来たはずなのに、自分で誤ちに気づき、大きく成長しようとしてた。
「じゃあ…お願いねっ。ゲンコー屋さん。」
顔を真っ赤にして、俺に頼む。
「ハイ、仰せ預かりました。ツンデレちゃん ニコッ。」
なんか自分のガキの頃を見てるようで、俺はずっとニコニコしていた…と言ってもよっぽどかんなの方がエラいと思うが…。
自分の過去を批難するゆうすけ、そんなにひどかったのでしょうか…?
俺は、部屋の縁側で、月夜の輝きに負けないくらい右手を動かし、文(ふみ)を完成させた。
かんなはスヤスヤと眠りにつき、柔らかな寝顔をしている…さすがに移動しまくりで疲れただろう…。
「…今はお休み…。ツンデレちゃん…。」
かんなに目線をやりながら、ボソリと俺は言った。
「きみかちゃんに会ってからが、ツンデレちゃんは激務になるだろうな…。」
大好きな場所の中、優しい気持ちで、月を眺めて黄昏れていた。
そして俺は、何本かの電話をかけ早々に寝た…。
翌日朝一に、佐賀へ向かった。
手紙の住所通り、江森きみかの自宅に着いた。
一般市民の家のはずなのに、コワオモテの黒服がゴロゴロと警備をしていた。
俺は中腰になりかんなに、
「さっ俺が行くとややこしくなるから、手紙は一人で渡してくるんだ…。ガタガタガタ。」
「ちょっと!!ゆうすけ、ビビってんじゃないわよ~そんな震えまくって…。」
俺は明後日を見ながら、
「そっそんなんじゃねぇし…。」
「もーカッコ悪い…。」
「まあまあ…ここは本当に一人で行った方がいい…。」
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