messeage1 何れも求めようとも 月夜には敵わない

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「客に向かってそれはねぇーだろー。」 「お前なんか客じゃねぇ~ただの腐れ縁だ。」 「おうよ~。急に ‘ 幼なじみ ’ に会いたくなってよ。」 「お前、ここの常連だろーが。」 「あーやっぱ男だと雰囲気出ねぇーなぁ…。りゅうちゃん女だったら良かったのに。ハムハムハム。ペロ。」 ワッフルを頬張りながら、チクチクとりゅうちゃんに言った。 「ムチャクチャ言うな…。そっくりその言葉返してやるゼ。」 すると、そこにあんなが駆け寄って来た。 「ゆーーすけくーーん。」 手を振りながら声を張って来る。 「よう、来ると思ってたゼ。」 「ハァハァ…。ヒドいよ。結末を見に来てって言ったのに…。」 「ハーン。でもそんな乙女な顔で来るって事は、どうせウマくイッたんだろ?」 あんなは色めき乙女全開の笑顔で、 「フフフ。バッチリだった。ありがとう、ゆうすけ君。」 「どーいたしまして、まぁウマくいくって、分かってたけどなぁ…古代エジプトの王妃様っ。」 「ハイッ!?」 「あーロマン変態オタクだから、ほっといてやって。」 りゅうちゃんが口を挟み、すかさず俺は、 「誰が変態じゃい!」 「キャハハ。」 「あははは。」 昨日と同じ夕暮れで、静けさでなく騒めきがあり、賑わいまくって俺達は笑った。 目を瞑って想像したら、あんなの結ばれた恋物語が頭に浮かび上がる。 「お帰り、きき。」 「何?家の前なんかで…待ち伏せ?」 「…うん。たまにはね、って私の家も隣りだし。」 「…そうだけど、意味わかんねー日本語、なんだよソレ。プッ。じゃあな。」 家に入ろうとした、ききの腕をパシッと掴んだ。 「待って…。」 『テンパるな 私!!ドキドキドキドキ…。』 「えっ!?あっナニ?」 「あの、これ読んでっ…。」 そう言って、封筒をききに押しつけて、タタタと小走りで自分家(じぶんち)の玄関までの行き、 「読んだらすぐ、連絡ちょうだいよね。バカッ!」 バタン。 そう言って家に入って、その場にしゃがみ込んだ。 ドキドキドキドキ…。 私は、赤面しまくってる顔を、両手で覆うように、 『キャーッ。恥ずかしい、心臓の音、止んでくれないんだけど…。しかも最後のセリフが[バカッ!]ってガキじゃああるまいし…。 なんでこーききの前では素直になれないの~。』
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