醜いアヒルの子

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昔、あるところに仲のよいアヒルの親子がいました。 他のきょうだいより体も大きく、体の色も薄汚い一番下の子を除けば、ですが。 「お前はどうしてそんなに醜いんだろうねえ」 母さんアヒルはため息をつきました。 他のきょうだい達は醜いアヒルの子をいじめました。 醜いアヒルの子は、 「僕は本当は母さんの子じゃないのかもしれない…」 と考え、本当のお母さん鳥を探す旅に出ました。 「ニワトリさんニワトリさん、あなたは僕のお母さんですか」 「はあ?あんたバカ?」 「七面鳥さん七面鳥さん、あなたは僕のお母さんですか?」 「んなわけないでしょ。ウチのセレブな家系に紛れこもうったって、そうは問屋がおろさないよ。ド貧民め」 「カルガモさん、カルガモさん、あなたは僕の…」 「でかっ!アンタでかっ!アンタいったい何?UMA?」 「すいません…人違い、いえ鳥違いでした」 アヒルの子は途方にくれて、当てもなく歩き始めます。 「鳥違い…取り違い?そうだ、これは単なる出生の秘密じゃない!もはや事件だ!」 そしてアヒルの子はついに禁断の扉を開けてしまうのです。
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