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「うわぁ……」
目の前の絶景に言葉を失った。
「どうよ?」
声に振り向くとどや顔の先輩が隣に並んだ。
「俺のとっておきの場所。へこんだ時によく来るんだ。……元気でたか?」
昨日の事を気にしていたのか、先輩は景色に目を向けたまま言った。
「はい。ありがとうございます。もう大丈夫です」
「そっか。良かった」
にっこりと笑う彼の横顔を見てから、眼前眼下に広がる景色に視線を移す。
「……奥さんってどんな方ですか?」
「え?」
隣に並び景色を見ている先輩の左手に視線を向けると、彼はそれを隠すように腕を組んだ。
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