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地元よりも賑わい他県にいても聞いたことのありる5つ先の街。
夕飯にはまだ早い時間だったため、気になる店を見たりしてしばらく街を探索した。
そして目に入ったのは一人でも入れそうな雰囲気のいい小さな店。
ドアベルの音に「いらっしゃいませ。何名様ですか?」と迎えいれられ、一人だと告げるとカウンター席に案内された。
外見の雰囲気を壊すことのない店内、手元のメニューには地元の農産物をメインにした馴染みのある料理の数々に思わず顔がほころぶ。
「お待たせしました」
やたらと大きな声にビクッとした。
「つくねと野菜のトマト煮込みになり……あれ?三城?」
不意に呼ばれ顔をあげると懐かしい顔があった。
「渡島先輩?」
「やっぱり。久しぶり」
あの時と変わらない顔がにっこりと笑った。
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