立ち位置2

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今度は、もっと辛くするかな。 そんな事を思いながら席を立つ。 座敷だけど掘り炬燵。 簡易座椅子に座布団だな。 だから楽に座って食べたよ。 席から立って移動なんだけど… アーちゃん? 何故か俺にピトッて… 歩き難いんですけど? アーちゃんの意味不明行動に戸惑いながら1階へ。 堅悟も委員長にな。 いやな。 堅悟が硬直して動かんのよ。 待ってられんから放置ってな。 1階で会計を済ませて外に。 堅悟達を待つ。 ジュンさんと林さんも一緒だぞ。 っか… 「上森さん?」 なんで腕組みして来るのかな? そのね。 俺が女性に免疫があるってもだよ。 その… 膨らみをだねぇ。 当たってる、当たってるって! 何しとんのっ! 確かにアーちゃんは美人さん。 モデルしているだけあるよね。 プロポーションも最高。 声も涼やかな声で綺麗だ。 性格も良いみたいだし… 頭も良い。 運動も出来るってさ。 うん。 完璧さん。 いや… 俺はフツメン。 頭? 中の上… 見栄張りました。 中の下です。 ふん! 運動神経は、そこそこだな。 っか… 身体測定ではタルいから手抜きな、手抜き。 部活なんざぁ面倒い。 そんなんするなら、帰って料理の手伝いや菓子でも作ってた方がマシだな。 何せ、姉貴と静香が何時も菓子を待ってたかんなぁ。 太らない様に工夫したスペシャルケーキとかな。 煎餅も手焼きでな。 色々と作ったものさ。 そんなんだから、部活なんかしている暇がな。 っか… 俺と明らかに釣り合って無いよな。 「上森さん。  1つ訊きたいんだけど…」 「もぅ。  アーちゃんよ。  アーちゃん!」 「いや…  しかし…」 「アーちゃんっ!」 くっ! 「分かった!  分かったからぁっ!  そんなにくっつかないでっ!」 身体に当たっているんです、アレ。 「あ、あ、ああ。  良い天気だなぁ~」 「むぅ~」 「わ~った!  俺が悪かった!  アーちゃん!  アーちゃん!  これで良いだろっ!」 ふぃっ。 離れてくれた… 「それで…何?」 いや、にっこりって… 俺には眩し過ぎるぜっ!
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