204人が本棚に入れています
本棚に追加
ジュンさん的には、ババーンって感じで掲げたんだが…
考えてもみてくれ。
運転免許証っうのは小さい。
それを教室の後ろで、偉そうに掲げてもだ。
見えるヤツは少ないってな。
俺と堅悟は近いから見えるぞ。
っか…
その前に事実を知ってるしな。
俺達の席に近い連中もな。
だが…
離れた場所のヤツらは、意味不明って首を捻る。
確認できたヤツらは、驚愕顔で固まるしな。
遊華総長が困った様にデヤッ顔のジュンさんに近寄り…
「なん…だ…っとぉっ…」
驚愕顔で固まったな。
突き付けられた真実。
決め付けた故の誤り。
いや。
認めたく無い現実と言うヤツか…
「遊華総長。
悲しいけど、それ…
現実なのよねぇ」
思わず、告げてしまいました、まる
「マジでぇ~」
「マジで」
「うっノオォォォッ!」
気持ちは分かる。
気持ちはな。
現実は常に非情なのさ。
一瞬、教室は騒乱状態。
そこへ…
「ウルサい!
何を騒いでおるかっ!」
初老の男性教師がな。
「おや?
アンタ…
平八かぇ?」
へっ?
「なんで都子が居るのじゃぁっ!」
驚愕顔の先生。
あ~っと…
また婆ちゃんの知り合いなわけ?
「なんで都子が…
ああ、言わんで良い良い。
どうせ、総一朗と輝一だろうなぁ。
ふぅ。
遊華先生。
大変だろうが…
くれぐれも、騒動は起こさん様にのぅ」
諦めた様に去ってたよ。
「あの平八先生が叱り付けずに引き下がった…だっ…とぉ…」
そう呟き…
ギギギギギィ~っう感じで、首を婆ちゃんへ。
確かに恐ろしそうな先生だったが…
叱られるのが前提ってアータ、何しとんの?
「はいはいはい!
自己紹介の続きですわよ、続き!」
あ~っと…
委員長っ子さんが仕切る。
遊華総長、立つ瀬なく、お口パクパク。
そんな遊華総長を放置で自己紹介が再開される。
意外と逞しいな、このクラス。
しかし…
知りたく無かった婆ちゃんの新事実が、次々と発覚して来るんだけど…
もしかして…
父さんが家を出た本当の理由って…
家業が嫌だったんでは無く、取り巻く環境が嫌だったんでは?
なんとなく、そう思ってしまう、俺がいた。
最初のコメントを投稿しよう!