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「だって…
若竹君。
優しいんだもん」
「それは…
クラスメートだから普通にしろったからか?」
そう言ったら…
「クスッ。
カー君、覚えて無いんだぁ~」
あれっ?
カー君って…
まさか…
「アッちゃん?」
ま、まさかな。
「もぅ。
今気づくなんて、ひっどぉ~い。
なんてね。
私も響香さんを見て思い出したのよ。
私が公園で遊んでたら野良犬が来て…
身が竦んで動け無い私の前に現れたのよね。
カー君が。
でも結局、野良犬を追い払ってくれたのは、響香さんだったけど…」
うわっ!
「告げるなっ!
俺の黒歴史っ!」
はっずぅ~
「あの時、私はお婆ちゃんの所へ遊びに来てたのよね。
だから、数日しか遊べなかったわ。
けど…
中学の時に、此方へ越して来たの。
カー君と同じ学校って思ったのに居ないし…
出逢った公園近くに行っても会えないしぃ。
探したんだからね。
私の。
小さな小さなナイト様」
あ~ぅっ。
顔が赤くなるのが分かる。
っか…
アレだけの出逢いで、今まで俺の事を?
「思っていたより格好良くなってたから気付かなかったわ」
い、いや…
格好良いなんて言われたのは、初めてなんですが…
ハッ!
思っていたと言う事は…
ブサメンだと思っていたとか…
一応、俺はフツメンだかんね。
イケメンでも無いし…
ブサメンじゃ無いと自分では思ってるよ、うん。
って…
「もしかして…
ずっと?」
「あ~っ。
酷いんだぁっ!
「野良犬を追い払えなかったけど…
次は絶対に守るからね」って、言ってくれたのにぃ~」
い、いやな…
「た、確かに言った記憶はあるが…
小学校の時だぞっ!
えっ!
あれっ…
未だに有効なのっ!?
っか…
いきなり現れ無くなったのは、アッちゃん…上森さんだよね。
俺、嫌われたってへこんだ覚えが…
ハッ!
堅悟!
今のは忘れろっ!
っうか、皆もだっ!」
うがぁっ!
黒歴史ぃっ!
「それで…
お返事は?」
何のでございましょう。
っか…
ハッ!
「さっきの…
マジ?」
う、頷くなよな。
有名モデルの美女が実は幼なじみで…
昔から俺を好きだったってぇ!?
マジかっ!?
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