立ち位置2

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そんな事をモノともしないのが、遊華総長の良い所。 良いのか? 「取り敢えず、クラス委員を決める!  時間が無い。  私が決めた!」 なんだとおっ! 横暴だぁっ! 「煩い!  シメるぞっ!  テメェらっ!」 地が出てますよぉ。 総長様。 「先ずは学級委員だが…  委員長っ子の南風。  貴様がやれ」 まぁ、妥当かな。 「当然ですわね。  やらせて頂きましょう。  皆さん。  私がクラス委員長を勤めさせて頂く、南風 翼です。  浅間先生もビシビシ指導して参りますので、よろしくお願いしますわ」 遊華総長の顔が引き攣っている。 バッカだねぇ。 自分で自分の天敵を指定しちゃったよ、あの人。 「クッ!  平八っあんが指定しなきゃ…  くっそぉっ!」 あっ! 自分で指定した訳じゃ無い様だな。 「因みに…  東堂 平八郎先生は祖父の友人ですので。  輝一先生の筆頭後援者でもあります。  久下 都子(くげ みやこ)さんと後藤 輝一先生の高校時に生徒会長を勤めてたのが、私の祖父。  2人の尻拭いしたり、裏番の若竹 槽三郎さんと2人を律していたそうですわね」 いっ! 若竹 槽三郎(わかたけ そうざぶろう)って… 死んだ爺ちゃん… 久下 都子って、婆ちゃんの旧姓だよな。 つまり… 最強委員長…降臨ってか? マジでぇっ! 「心配しなくても、祖父は祖父。  私は私です。  怠惰教師以外に祖父の名を使う気は御座いません」 つまり… 遊華総長には容赦しないと… はははっ。 遊華総長… ご愁傷様。 「怠惰教師。  退きなさい。  後は私が遣りますわっ!」 シッシッて… 怖っ! 「では、私を補助する副委員長ですが…  ふむ。  若竹 一弘さんと上森 秋奈さんですわね。  余りピンク空間を醸し出さないで下さいまし」 いや… それって、ユーモアのつもりなのか? 笑えんのだが… っか! クラスの連中、笑うなっ! アーちゃん! 赤くなるなっ! っか! 「なんで俺が副委員長なんだぁっ!」 訳分からんわっ! で、な。 堅悟が男子の体育委員。 凍夜と和美ちゃんが図書委員。 後は知らん。 まだ覚える気はナッシング。 っか…なんで俺まで前へ? 勘弁しておくんなまし。 っか、アーちゃん? 俺の横でモジモジすんなし。 野郎達からの嫉妬の視線が厳しい。 女子はアーちゃんをニヨニヨと見てるし… 晒し者? なんでこうなったし?
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