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なんとか全員の全教科分教科書を運び終えた。
腕と手がバカになっちまうぜ。
紐が食い込んでた指が痛い。
チッ、痕になってら。
俺と同じ様に運んでたヤツも、手をプラプラってな。
「列の先頭の方に渡したら着席して下さい」
へいへい。
「若竹君?
何処へ行くつもりです?」
へっ?
今、席へ…
え~っと…
アーちゃんは委員長の横だな。
っう事は…
「俺…
席に着いてはダメ?」
座りたいなぁ~っと。
「ダメです!
副委員長としての自覚を持って下さい!」
いや…
持ちたく無いんですが…
ダメですか?
ダメですよねぇ。
ふぅ。
しかし…
何で俺が副委員長?
もっと適任が居ただろうに…
渋々と前に。
アーちゃん?
何で俺の横へ移動するのかなかな?
ぺとっと、くっ付くのは止めなさい。
クラス全員の前ですよ。
邪険にも出来んし…
どうすれは…
っか…
委員長…
ニタニタしてなくてさぁ。
コイツ…
絶対に、俺が困ってるのを楽しんでるだろっ!
委員長のS属性を確認した、俺がいた。
っうか…
野郎達からの嫉妬メンチがキツい。
女子達!
によによ視線は止めなさいっ!
もーイヤっ!
そんな俺に委員長が告げる。
「このリストを黒板へ書いて下さい。
2人で手分けして素早くお願いしますね」
助けてくれたのか?
まぁ、どちらでも良いか。
俺とアーちゃんは、それぞれリストを受け取る。
「アーちゃんは、此処から下を書いて。
俺は上から此処まで書くから」
手分けしてリストの内容を板書きする。
「配布した資料と教科書の一覧を黒板へ書いて貰っています。
各自、不足分が無いか確認して下さい。
重複して持っているとか足りない場合は自己申告にてお願いします。
なお、足りない場合、事務室へ受け取りに行かねばなりません。
各自早めに、かつ、確実に確認願います。
若竹君と上森さんも、板書きが終わったら席へ戻って確認して下さいね。
私は先に、自分のを確認して来ますので」
自分はリストを持って確認に向かってんなぁ。
さて…
俺は終わったが…
アーちゃんはもう少しか…
一緒に終わらせた方が良いだろうな。
少し待つか。
「カー君待っててくれたのぉ~」
「うわっ!
だから、人前で抱き付くなっ!」
困った子だっ!
「カー君の恥ずかしいがりんぼ」
違いますからねっ!
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