立ち位置2

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流石に助けないわけにもな。 「あの~」 「なんですか?  貴方方は?」 訝しげに見られましたです。 「あっ!」 ジュンさんが、俺を認識。 「ああ。  貴女のお兄さん?」 ちゃうわっ! 「違います。  その人は若竹荘の住人で、仙蘭女学院2回生の相田 純さんですよ。  俺も若竹荘の住人ですし、大家はウチの祖母です。  それに貴方が相田さんの免許証を取り上げてる様ですが…  それ、公的証明書ですよ。  速やかに返却しないと窃盗で警察に通報しますけど?」 警察署の電話番をディスプレイ表示して、見せながら告げる。 「貴方、生意気ね」 ふう。 返さないか… 「では、電話しますね」 俺が電話を… 「チッ!  分かったわよ」 って、ジュンさんへ免許証を投げ返すババア。 「待ちなさい!」 「はぁ?  今度は何?」 面倒臭そうに半分ふてくされて告げる、ババア。 コヤツ…ムカつくぅ! 「間違ったのですから、相田さんへ謝りやなさいな。  それに免許を投げ返すなど、何事ですかっ!」 流石、委員長! キッパリとな。 気っ風が良いねぇ。 溜飲が下がる思いだ。 「何を高校生風情が偉そうにっ!」 このババア… まだ… って思ってたら。 「如何しました?」 別の補導員がな。 「おほほほほっ。  なんでも御座いませんの。  躾のなって無い子供を指導していただけですわ」 くそババアぁ~ んっ? 来た指導員なんだが… ババアを厳しい目でな。 「ほぉ~ぅ。  つまりアナタは、南風家の御息女に御指導されていたと…  ちょうど此処は、集音マイクと監視カメラの前。  どの様な御指導をされていたのか、確認しましょう」 ババア、真っ青。 そして確認が終わり… 「ふぅ。  久保さん。  今日は帰って頂きます。  なお後日、指導員から抜けて頂く事となるでしょう」 「そ、そんなぁ」 ババア、ボーゼン。 すると何故か委員長でなく、俺を見て… 「アンタのせいよっ」 って… 俺が何をしたっ! すると、指導員さんが何処かへTEL。 誰かと話してるが… 「久保さん。  若竹の坊ちゃんに暴言はねぇ。  貴女の立場が分かって無かった様ですね。  取り敢えず、若竹様には状況を伝えました。  旦那さんの事業に対する、若竹様と南風様の支援は見送りになりましたよ。  良く考えて動かれる事ですな」 蔑む様に… コエーよっ、この人っ!
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