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辺りの、おばさま方は微笑ましそうに。
お姉さま方は、俺の慌て振りにクスクス。
女子生徒達は、興味深く見ながらのガールズトーク。
見世物じゃねぇっ!
野郎共…
殺気を放つよ、野郎共。
ヤったろか?
伊達に堅悟に巻き込まれて修羅場を潜ってた訳じゃねぇ~んだぞ。
此処には不良連中は居ない。
格闘技やってそうなヤツが2、3人。
見た感じ、段持ちは1人。
ありゃ柔道か…
スポーツだな。
堅悟の野郎は[東倭流]古武術の門下生。
だからな。
不良以外にも襲って来る訳よ。
実戦柔術や唐手や骨法、相気道とかな。
嬉々として合意の元でな。
野試合ってヤツ?
死合じゃ無いぞ、死合じゃな。
命懸けの戦いでは無いからな。
本人達は、そう主張しているんだ。
見た目は殺し合いに見えても、あくまでも練習試合らしい。
俺は見ているだけだったが…
何度も見ているとなぁ。
時に堅悟へアドバイスしてやる訳よ。
したらな。
次に遣ったら堅悟がいきなり強くなったてな。
堅悟を問い質して…
俺のアドバイスのせいってな。
それを聞いて、俺にアドバイスを求めやがる訳よ。
俺、素人だべや。
仕方ないから感想と感じた課題点と改善案をな。
そんなんしてたらコイツら、各流派で頭角を現したってさ。
でだ。
アドバイスしている内に、アイツらの技は自然に身に付いてっからな、俺。
1人で試しただけで堅悟にも教えて無いが…
スポーツ柔道野郎なら瞬殺する自信はありますよ。
面倒だから遣らんけどさ。
しかし…
「アーちゃん?
そろそろ離れようか?」
「むぅ。
こんな美少女に抱き付かれて…
その反応?」
俺はアーちゃんの額を、軽く人差し指で突いてから告げる。
「自分で美少女って言わないの。
確かにアーちゃんは美人さんだけどさ。
アーちゃんはアーちゃん。
普通の女の子さ。
だから。
普通の女の子らしく、恥じらいをね」
ったらさぁ。
嬉しそうに、俺の腕に抱き付く。
何でそうなるっ!?
「ニャハハハッ」
なんだかルンルンで楽しそうだね。
女の子は、良く分かりません。
俺が困ってると…
漸く堅悟が現れた。
って…
おまえは壊れたロボットか?
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