立ち位置2

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するとな。 「アナタはバカでは無いですけど…  裏表の無い方の様ですわね」 それって… 誉め言葉と取って良いのか? そんな俺の思いを無視して、委員長が続ける。 「まぁ…  秘め事の1つや2つはありそうですが…」 いや、何。 この子、怖いんっすが… 「人を人として付き合う。  コレは簡単の様で難しい事ですわ。  人には誰でも先入観がありますものね。  その先入観を無視して、その人間を見る。  容易い事ではありません。  そのアナタが堅悟様のご友人と言い切ったのです。  そんなご友人を得られる堅悟様が悪しき方とは、到底思えませんの」 成る程なぁ。 っか納得して良いのか、これ? って思ってたら… 「当然よっ!  私の愛しいカー君ですものっ!」 いやいや、アーちゃん? 何時から俺は、アナタのモノになったのでしょうか? それは決定なのかな? うん。 彼女の中では、決定事項の様だね。 マジかぁっ! 「おや?  上森さんは、若竹君に告白を?」 いや、委員長。 いきなり、何を? したらな。 アーちゃんが離れてくれたんだが… 確かに離れてくれたんだが… それは、それで良いんだよ。 ただな。 両手で頬を挟んで、イヤンイヤンってな。 真っ赤な顔でしないで下さい。 っか… 周りの野郎共。 「萌え~」っうなっ、「萌え~」って! 「いえ。  アッキーは、まだ告白して無いわよ」 そう和美ちゃんがな。 助かったぜっ。 何時の間にか、なし崩し的に付き合っている事にされる所だったわっ! っか! なんでアーちゃんはっ、「えっ?」って顔して和美ちゃんを見てんだよっ! 俺の方が「えっ?」だわっ! 「私、教室でしたわよ、告白」 いや… 確かに、告白されたな、俺。 「だからっ!  まずは友達からって言われたでしょうがっ!」 おおっ! 和美ちゃん流石! 正論だ、正論。 「うん。  だから、女友達でガールフレンドよね。  違う?」 へっ? いや… 間違いじゃ無いよ、間違いじゃ。 っか… 二の句が継げない和美ちゃん。 拳握りしめ、フルフルと耐えてます。 アンタはエライ!
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