立ち位置2

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そんなアーちゃんを見て委員長がな。 「メゲないのだな、彼女は…  私も見習わなければ…」 いや… なんで剣士モード? っか… 何を見習うつもり? んっ? 「堅悟様。  ワタクシはアナタをお慕い申しております。  どうかワタクシとお付き合い願います」 ってな。 あ~ そのなんだぁ。 早過ぎたんだ。 そのな。 堅悟には… 真っ赤な顔でフリーズ。 機能停止です。 いや、普通は逆じゃねっ? 最近の女の子は積極的と言うか… ある意味、男前だねぇ。 っか… 委員長は堅悟に頭を下げて返事を待っている。 だから、堅悟の状態に気付いて無い。 泣きそうなんだが… 「あ~  委員長。  いやさ、南風さん」 ビクッと肩が震える。 「堅悟…  告白に逆上せてフリーズしている、ぞっと」 そう教えてあげた訳よ。 親切だろ、俺。 「へっ?」 気の抜けた様な声を出し、恐る恐る堅悟を見上げる南風さん。 フリーズ中の堅悟に気付き、わたわたってな。 初々しいカップルやなぁ~ いや… あのね。 「むぅ」 なんでアーちゃん。 アナタは不機嫌そうなのかね? 訳が分からんのだが? 「カー君は私が告白しても、あ~ならなかったっ!」 プンってか? いやいや。 なんで堅悟みたいに、ウブな女子生徒を演じなならんの? そんなん… イヤじゃぁぁぁっ! 「それは、ほら。  俺は姉と妹が居たからさぁ」 女性に対する免疫力は、半端ではありません。 中学に入るまでは、お袋、姉さん、妹と一緒に風呂に入ってたしな。 何故か父さんだけは拒否られてたが… 中学で流石に拙いって気付いて、風呂は拒否ったんだが… お袋は寂しそうに了承してくれたんだが… 皐月姉ぇと静香が納得してくんなくてな。 何度か風呂に入っている所に襲撃をな。 いやいや。 おかしいからねっ! 風呂上がりに真っ裸とか普通だったし… 下着姿で普通に過ごしたりな。 あれ… 一時期普通だと思ってたよ、俺。 過度なスキンシップとかな。 そんな俺が女性に対する免疫が無い筈無いだろ。 逆に堅悟の方だが… お袋さんは既に他界。 家事は[東倭流]のお弟子さん達が… 無論、男な、男。 兄弟は、あの護一兄貴だけ。 うん。 男だらけ。 そら、女性に対する免疫なんてな。 困ったものです。
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