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そう黒幕が言うと名を呼ばれた本宮をはじめとする面々は渋々白線に向かった。
黒幕は更に班名と人名を呼び続けた。
そして、37班。
黒幕
「風谷高校・・・射手矢雪彦君」
射手矢
「・・・・・・来たか」
名を呼ばれた射手矢は諦めた表情をして言った。
射手矢
「行ってくる」
神戸
「射手矢・・・」
射手矢は足早にそこへ向かった。
そして
44班、芦田
60班、向坂
130班、大竹
それぞれ呼ばれ、残るは神戸、小宮山、宮城だけになった。
更に班の数が193になった時
黒幕
「風谷高校、神戸達哉君」
黒幕が彼の名を呼んだ時、神戸は真っ先に小宮山と宮城の顔を見た。
神戸
「呼ばれた・・・。奈美、創・・・」
小宮山
「うん・・・さあ早く行かないと」
神戸
「奈美・・・」
宮城
「神戸くん・・・無事でね」
神戸
「ああ、創もな」
宮城は小さく頷く。
神戸
「奈美、創・・・じゃあ」
神戸は二人に「行ってくる」と言うように手を頭上に挙げた。
神戸は二人と会話していたので他の高校生の名前を聞いていなかったが、班の番号は聞いていたのでその番号へと向かった。
四角い白線の中にやはり白線で193と書いてあった。そこには、すでに4人がいた。
神戸
「ここか・・・」
???
「君も・・・197班、なの?」
神戸
「えっ」
話しかけて来たのは女の子であった。背は高校生と思えないほど小さく、髪は少し茶色がかったセミロング。弱々しい印象を受ける子であった。
神戸
「あ、そうなんだ・・・もしかして君も?」
???
「うん・・・」
神戸
「そっか、あ、俺、風谷の神戸達哉です」
???
「あ、あたしはしん・・・榛葉亜美です。高校は京都宝桜です」
京都宝桜高校の榛葉亜美(しんば あみ)。それが彼女の高校と名前であった。
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