7人が本棚に入れています
本棚に追加
姉様がお嫁に行って数月後だった。お父様が険しいお顔で私の所へ来たのだった。
3人の娘を使って、意味のあるのか分からないくらいお金を貯めたお父様。
そんなお父様なのに何だか落ち着きのないご様子だった。
「あの、どうなされたのです?」
「煩い、私はなあ!
今疑われてるんだよ!」
「疑われているって何を…」
「だから煩い!
ったくあのガキ共裏切りやがって…」
ただ事ではないご様子のお父様は、血走った目で私を見る。
どうやらお父様は何か疑いをかけられているようだった
「おい、お燐。
貴様にはやってもらうことができた!」
やってもらうことができた、初めてそんな言葉を言われた。
「お燐、お前の様な娘だろうと嫁に行ける所へ連れて行ってやる!」
お父様は確かにその時そういったのだった。
最初のコメントを投稿しよう!