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新撰組を救え。
恐らくこの言葉の意味を真に理解できる者は居ない。
否、時間を掛ければ感付くだろうが。
「私の目的は貴方達を救うこと」
「……」
誰も、何も言わなかった。
夜の言葉を頭では理解しても、心が受け付けなかったのかもしれない。
「我々は…」
土方ですら言葉を失ったなか、口を開いたのは。
「…残らないのか?」
斎藤だった。
声に出さずに夜が頷けば、今度は永倉が渇いた笑いを漏らす。
「嘘、だろ……? だって俺達は今……やっと認められてきて…」
「残念ですが……新撰組は消えていく組織です」
これ以上告げるのは酷だと判断した。
ただでさえショックを受けているのに、幕府までが無くなると言えば、状況は更に悪化するだろう。
(まずはこの重い空気を払拭しなくちゃ…)
続けて口を開こうとすると。
「消えるか、消えないか?」
地を這うような土方の声に、思わず口をつぐんだ。
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