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誰かが迎えに来ると言われた。
言われたはず……。
きっと、本に囲まれて幸せで忘れたのだろう。
短い歩幅でテコテコと歩いていた涼は、後ろから誰かが走ってくるのに気付いて道の端に避けるように寄った。
「待って!涼ちゃんでしょ?」
走ってきたのはさっき本屋で涼の取ろうとした本を買っていた男の子であった。
何故か男の子は涼の手を掴んでニカっと笑顔をみせた。
「一緒に帰って来てっておばぁちゃん……山本さんから頼まれたんだ」
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