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知ってる苗字にうなづいて涼はまた歩き出した。
驚いてそれを止めた男の子に涼は若干迷惑そうな顔をしたが足を止める。
「なんですか?」
「そっち、逆」
………。
まぁ、涼だから。
「おれは、お前のばぁちゃんの隣の家にすんでんだ。やませしゅうとってゆーの」
恥ずかしさから、ムカついてますなんて顔をして涼は方向を変えながらボソッと返す。
「まつむらすず」
かわいい。
「すず、おれ同い年なんだぜ!
5歳!
あ、そっちも方向違う」
…………。
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