第 1 章

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私はダイエットをする決意をした・・・ 私の決意を聞きつけた幼馴染みのハルちゃんがやってきた 「ダイエット食品 牛乳に溶かして飲むタイプ」をひとはこ 持ってやってきた ハルちゃんは「一日二回飲むといい」と・・・簡単に説明した 言われた通りは一日二回食後に 私はそのダイエット食品を飲み続けた 三日坊主の私が今回ばかりは頑張った 毎日欠かさず飲み続けた ダイエットの成果をイメージして ブルーの細身のワンピースをネットで購入した ブルーのワンピースは次の日の夜、宅配便で自宅に届いた 洗面所の前でブルーの細身のワンピースをあてて微笑んでみた 細身のワンピースの回りに私の着ている白いTシャツが額縁に見えた 一か月が過ぎた頃、確かに変化があった・・・ すっかり太っていた ハルちゃんに「毎日食後に一日二回飲んだのに、すっかり太ってしまった」と伝えると・・・ ハルちゃんはビールを一口飲んでから 「馬鹿だね 食事の代わりに二回飲むんだよ、食後に飲んだら太るに決まってる」と・・・ そして枝豆をつまみながらハルちゃんは サッカーの試合に釘付けだった 私は体重計の針に釘付けだった ファミレスでの若い子のおしゃべりが蘇った 「でさ、はぁ~?みたいな感じ」・・・どころではない もう自分一人では解決出来ない事態になっていた 私は体重計に乗り、洗面台の鏡に写る自分を見つけた 「誰か助けて」と無意識に呟いていた 白いTシャツの額縁の中にチンマリと細身のワンピースがおさまって見えた 細身のワンピースを着てヨコハマに行く私の姿はどこへ 細身のワンピースを着て港の見えるテラスで波の音を聞きながら髪をカキアゲル私の姿はどこへ・・・ ビール腹のハルちゃんの助言・・・ 飲み方を間違えた私・・・ ハルちゃんはプーと音をたてておならをしながら私の横を通りすぎた 仕方がないのでハルちゃんのオナラを聞いて髪をかきあげた 夢ならさめて欲しい現実だ! 細身のワンピースを着た私・・・誰か私に魔法をかけて そう、諦めたらおしまい 誰か助けて・・・
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