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「我が祖国の財力を持ってすれば、不可能は可能となる。私はリョーヘイに娶ってもらい、子孫繁栄を共に築こうではないか!」
胸元から札束を取り出し、それを亮平に渡そうとしたが、彼はそれを地面に叩き付けた。
「フザケロ馬鹿野郎。俺はお前みないな道楽だかカネにモノ言わせて好き放題する奴が、この世で一番嫌いなんだよ。悪いけど、茶番に付き合うつもりとかねーし」
そう言ってアパートから去ろうとすると、黒スーツの女性達が亮平を包囲する。
「イッ!?」
「彼女等は私の専属ガードレディーズだ。逃がさんぞ?」
エヴァの持つ小さなハンドベルが鳴ると、一斉に亮平に飛び掛かってその姿が見えなくなる。
「つ、付き合い切れるか!」
もみくちゃになりながらも、そこから脱出した亮平は、アパートから猛ダッシュで逃げた。
「姫様!亮平様が!」
「なんと!…リョーヘイめ、相当なツンデレと見たぞ!ガードレディーズよ、リョーヘイを探せ!そして私の元へと連れて来い!」
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