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桃子は両手で涙を拭うと、勢いをつけてくるりと回れ右をした。
ロビーに続く通路は、まるでトンネルのように見えた。
そう、それは長い間自分を閉じ込めていた薄暗いトンネル。
いつ抜けるのか決めるのは、きっと自分。
そしてまず、一歩踏み出さなければ何も変わらない。
大丈夫、信じていい。
桃子は左足を大きく上げた。
……さあ、また一歩、新たな世界へ――。
桃子は航空神社を後にした。
(終わり)
※この物語はフィクションです。実在の人物、団体、組織、名称とは一切関係ありません。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
応援して下さった皆様には、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
今後、皆様の踏み出す一歩が素晴らしいものになるよう、心からお祈り申し上げます。 和泉りょう
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