第9章  仲間

20/30
前へ
/190ページ
次へ
 壮太は基地まで送ると桃子にいった。本当は彼の運転する車に乗ってみたい気持ちもあったが、桃子は丁重に断った。  自分にはもったいない。  それに、もしそんなところを、かまどに見られでもしたら、何をいわれるかわからない。根掘り葉掘りきかれて、まる裸にされてしまうだろう。それは、あまりにも危険過ぎる。  それにしても、昨日といい今日といい、不思議な偶然が重なった。きっと必要なものが引き寄せられている。    桃子は歩きながら、心地よい風に身を任せた。
/190ページ

最初のコメントを投稿しよう!

129人が本棚に入れています
本棚に追加