36人が本棚に入れています
本棚に追加
……現在、私はなぜかピンチに陥っています。
「……なあ。それでほんとにいいのか?」
頭上から降ってくる重低音の声。
見上げなくても、
なぜか嘉納くんが怒ってるのがわかる。
逃げたいのに嘉納くんは、
棚に向かってる私の後ろに立って、
両側から囲むように手をついてる。
……一体、どうしたらいいんでしょうか?
遡ること三十分ほど前。
同期の瀬戸くんにチョコをもらい、
さらに嘉納くんが探していたと告げられた。
……なんで、嘉納くんが私を探しているんだろ。
なんか怒らせるようなこと……したな。
きっといるから、
そういわれた資料室に向かいながら、
お昼休みに入ってすぐのことを思い出してた。
「田上の同期はいいよね、
瀬戸くんも嘉納くんも格好いい」
お昼ごはんに出ながら、
先輩がそんなことをいってきた。
最初のコメントを投稿しよう!