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資料室の奥にいた嘉納くんとすぐに目が合った。
でも、速攻で逸らすと
まるで気が付いてないみたいに
きょろきょろされた。
「嘉納くん!ここだって!
って、いま見えてたでしょ?」
「わりぃ、
なんか声はするけど姿は見えんなと、
不思議に思ってた。
おまえまた、縮んだんじゃないか?」
「縮んでないもん!」
むくれてみたけど、嘉納くんは余裕で笑ってる。
一四八センチの私に一九十の嘉納くん。
確かに嘉納くんから見れば
マイクロチビなんだろうけど、
はっきりいってむかつく。
「……なんか、用?」
「資料探し、手伝え」
……お昼の文句をいわれるんだと思ってたから、
この展開はちょっと拍子抜け。
「なんで私が……」
「資料探しの名人だろ。
そっちの課長には許可とってある」
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