*4*

2/26
1607人が本棚に入れています
本棚に追加
/26ページ
週明けの月曜日。 いつものように、優と一緒に休憩室で工場で製造してるコンビニ弁当を食べながら、 海翔さんとのことを聞いて貰っている。 「ーーなになに、それって、セフレってこと?」 「ちょっと優!声が大きいってばぁ。もう…」 「大丈夫だってぇ、私たちだけなんだからぁ。 それより、恋しろとは言ったけどさぁ、はしょり過ぎじゃない? 芽依って肝心なとこ抜けてるんだからぁ。 嫌いじゃないと思うけど、ちゃんと相手の気持ちぐらい確かめなさいよね?」 周りに人気がないのを確認してから、 テーブルの向かい側に座っている優が、興奮ぎみにテーブルに身を乗り出して聞き返してくる。 心配してくれてるのは解るんだけど…、 唾が飛んで来そうな勢いで喋るから、 思わず後ろに身を引きながら答えた。 「……うん」 それが怖くて聞けないんだけどね。 「ちょっと芽依。なに逃げてんのよ?」 「……だって、唾が飛んできそうなんだもん」 「飛ばさないわよ。びっくりしただけでしょ、失礼な! それよかさぁ、年上だっけ?その獣医さん?」 「え、うん。27歳の人だけど…」 「じゃぁ、松岡主任と同じ歳なんだぁ。へぇ…そうなんだぁ」 急に、何故か主任の名前を出してきて、優が納得したように大袈裟にうんうんと頷き始めた。
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!