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「……高岡、急にデカイ声出すな。耳が痛ぇわ!」 そう言って、 いつものように私の頭をワシャワシャと乱暴に撫でる松岡主任。 う~、 二人の視線がとっても痛いんですけど……。 「ちょっと、やめてくださいってばっ!」 「主任、芽依ってば、Rikaのこと知らなかったんですよ?」 私が抗議の声を発したのとほぼ同時、 優が呆れたような声で言い放った。 まぁ、そのお陰で…、 話題がそっちへ逸れてくれて助かったからいいんだけど。 「ん、あぁ、そうなのか? 俺は知ってるって言っても、高校の時の後輩だったから知ってるんだけどな」 「えぇぇぇ!!そーなんですかー!」 でも、 松岡主任の思いもしない一言によって、 私を含め四人は驚いて、さっきよりも大きな声を出すことになった。 「……だから、耳が痛いんだって…」 「どんな人なんですか?Rikaって」 「やっぱり、綺麗でしたか?」 「親しいんですか?」 直後、 ブツクサ文句を言いながら耳を塞ぐ松岡主任へ、 私以外の三人からの質問が集中したことは説明するまでもないだろう。
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