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海翔さんの部屋で… 夕食を海翔さんと一緒に作って、 楽しくお喋りしながら一緒に食べて。 と言っても… 私が一方的に海翔さんに話しかけて、 海翔さんが相槌を打つっていう感じなんだけどね。 ……けどね、 お互いの気持ちを知らなかった昨日までと違って。 ただ傍に居るだけなのに。 ふとした瞬間に視線がぶつかって、逸らせないでいると。 そんなときは海翔さんが… ん?どうした? っていつもより優しく瞳を細めてやんわりと言葉を促してくれる。 それに私が、 ううん、なんでもないよ って海翔さんに答える。 ただそれだけのことなのに。 嬉しくて、幸せで、心がポカポカとあったかぁくなっていく。 イッパイ甘えたくなってしまう。 「海翔さん、ギュッってして欲しい」 「芽依は甘えたなんだな?」 「……イヤに……なった?」 言われて、 一瞬…元カレに呆れられたことが頭を過ってしまい、 少しシュンとしてしまった私を 「なるわけないだろ」 って力一杯抱きしめてくれる海翔さん。 ホッ…とした私は、 海翔さんにしがみつくように抱きついた。 ずっとこうやって一緒に居られますようにって願いながら……。
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