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「芽依、そんなに怒るなよ。 傍に居るのが嬉しくて、ちょっとはしゃいで、からかっただけだ…」 え……? 海翔さんが? はしゃいだりするんだ? そう思ったら、 嬉しくて…頬がだらしなく緩んでしまう。 でも、からかわれてたんだし。 直ぐに許してしまうのは癪だから、無視を決め込んだ。 「芽依、悪かった…」 シュンとした声で言いながら、 後ろから遠慮気味に私の機嫌をうかがってくる海翔さん。 「ねぇ、海翔さん」 「ん?なんだ?」 急に呼ぶと不思議そうに聞いてくる。 「……私の、どこが、好き?」 好きって言われてから、 ずっと気になってたこと。 でも、怖くて聞けなかったこと。 「一緒に居て落ち着けるとこ。 優しいとこ。 真っ直ぐで素直なとこ。 表情がコロコロ変わって。 寂しがりで。甘えてたで……」 考えながら答えてくる海翔さんの声を聞いていると、 自分から聞いておいて、 恥ずかしくなってきて… 「もう、いいよ。 なんか最後の方、ペットみたい」 文句を言いつつニヤケて言えば、 「身体の相性がいいとこも」 「/////」 思いもしなかった海翔さんの一言によって、 もっと恥ずかしい思いをすることになってしまった。 そ、そんなことまで含まれるの? それに、 どう反応しろっていうの……。
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